さぬきの織物「保多織」、「une」 | craftsperson

織物:岩部保多織本舗
 香川県指定の伝統的工芸品でもある「保多織」は、1689年に高松藩主・松平頼重公が産業開発と幕府への貢献のため、京都出身の織物師・北川伊兵衛常吉に命じてつくらせた一種独特の絹織物に始まります。高松藩の保護を受け、幕府への献上品として使われたことから江戸時代は上級武士にしか着用が許されず、独特の技法は北川家が6代にわたり一子相伝の秘宝として受け継ぎました。そして明治維新後に、北川家と婚姻関係にあった岩部家がその技術を引き継ぎ、現代まで受け継いでいます。

 時代の変遷に合わせて、素材は絹から綿素材へと変わりました。そして手織りの技術も残しつつ、機械化も進めており、昔と変わらぬ風合いを楽しめます。また、多年を保つというその名の通り、丈夫で洗うほどに風合いが出て柔らかくなっていくのも特徴の一つです。

 その織り方は独特で、3回平織りした後4本目を浮かせて織り上げます。そうすることで、生地に凹凸が現れ、肌への接地面を減らし、さらりとした肌触りを生みだします。また、その立体的な織り方により空気の通り道ができ、夏はさらりと、冬は暖かい空気が留まることで保温性が高まります。まるで気候に合わせて呼吸をしているような織物なのです。

● 岩部保多織本舗
〒760-0026 香川県高松市磨屋町8−3
TEL 087-821-7743
http://www.botaori.com/
 
縫製:川北縫製
 香川県の東讃地方では手袋製造が120年以上前に始まりました。長い歴史に培われた技術を駆使し、現在ではバッグや衣料品の生産も盛んに行われています。その背景をもつさぬき市の川北縫製は、Tシャツなどのカットソー専門の縫製会社として、技術を磨いてきました。単に縫製だけでなく、糸を紡ぐ工程から職人たちと携わりながら一つの商品を完成させるなど、品質に対しては徹底したこだわりがあります。

 uneの制作に関しては、カットソーと保多織という縮率の違う生地を縫い合わせるという難しい縫製を、熟練の職人の技術で完成させています。肌に触れたときにゴロツキやチクチク感を感じないように縫い合わせるために、パーツパーツで何度も試作を重ね、最終的には1本のストールの中に何種もの縫い方を採用。着心地に対しての飽くなき追求が、細部にもちりばめられているのです。

● 川北縫製
〒761-0904 香川県さぬき市大川町田面98−2
TEL 0879-43-3224
https://www.kawakitahousei.jp/
 
藍染:藍色工房
 阿波藍の起源はなんと平安時代。徳島の山岳地帯で栽培が始まったと言われています。その後栽培は肥沃な土壌をもつ吉野川下流域に広がっていきました。江戸時代には藍の生産は隆盛を極め、その品質の良さから、徳島産の藍を「本藍」、他の産地の藍を「地藍」と呼び名を分けたほどでした。

 現在では、その藍の一大産地である吉野川流域でも藍の生産農家は減っていますが、今回uneの藍染めをお願いしたのは、吉野川のすぐそばの自社農園で藍の栽培を行い、昔ながらの灰汁醗酵建てという方法で藍染めを行っている藍色工房です。

 他にはない透明感のある藍色が美しく、また藍には抗菌作用、防虫、防腐、防臭、保湿、紫外線遮断など様々な効用があります。そして化学染料を一切使用していない藍染は赤ちゃんや、肌が弱い人にも優しく、適しています。

● 藍色工房
〒761-0704 香川県木田郡三木町下高岡2197−1
TEL 0120-116-516
https://aiironet.com/